初めてのギター選び|大きさ・弦高・試奏の見方

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はじめてのギター選び、ここだけ見て! 鹿島店長のイラスト
かなで

かなで
鹿島さん、ギターを始めたいなって思って楽器店をのぞいたら、ボディの形もいろいろあるし、エレキもアコギもあるし、頭が真っ白になっちゃいました…。初めてだと、どこを見て選べばいいんですか?
鹿島音緒

鹿島音緒
まぁ最初はそうなるよな。結論から言うとな、選ぶ前に「誰が、何をしたいか」を決めるのが先だ。体の大きさも、弾きたい曲も、弾く場所も人それぞれだろ?
かなで

かなで
たしかに、わたしは小柄ですし、夜に練習することが多いかもです。ほかに見るところはありますか?
鹿島音緒

鹿島音緒
今日は「ボディの大きさ」「弦高と弾きやすさ」「試奏で見るところ」の3つを話すよ。どれも、これが正解って決めつけるんじゃなくて、自分の条件に当てはめて考える材料だ。

ギター選びは、楽器そのものの種類が多いうえに、見た目や名前のイメージにも引っ張られやすいものです。「初心者向け」と書かれた楽器を見ても、それが自分の体格や弾きたい音楽に合っているかどうかは、別の話になります。

この記事では、はじめてアコースティックギター(アコギ)かエレキギターを選ぶ方に向けて、ボディの大きさ、弦高(げんこう)と弾きやすさ、試奏(実際に弾いてみること)で見るところを、読者の疑問の順に整理しました。特定の製品名や価格には触れず、「誰にとって」「何をしたいか」から考える見方をまとめています。

ギターを選ぶ前に、まず何を決めておくといい?

選ぶ前に決めておくとよいのは、「弾きたい音楽」「弾く場所」「体の大きさ」の3つです。楽器の種類は、その答えから逆に絞っていくと迷いにくくなります。

鹿島音緒

鹿島音緒
店で「どれがいいですか」って聞かれると、俺は逆に聞き返すんだ。何したいんだ? ってな。歌の伴奏なのか、バンドなのか、ひとりでメロディを弾きたいのか。そこで選択肢がだいぶ減る。
決めておくこと たとえば 選び方にどう響くか
弾きたい音楽 弾き語り、バンド、ひとりでメロディを弾く、など アコギかエレキか、ボディの大きさやピックアップ(エレキの音を拾う部品)の種類を考える手がかりになる
弾く場所 自宅の部屋、夜の練習、スタジオ、人前、など 音量の出方や、アンプ(音を大きくする機器)が必要かどうかに関わる
体の大きさ 身長、腕の長さ、手の大きさ ボディの大きさやネック(棹の部分)の握りやすさを見る目安になる
続け方 毎日少しずつ、週末にまとめて、レッスンに通う、など 弾きやすい状態に調整してもらうかどうかを考える材料になる

この4つは、すべて決まっていなくても大丈夫です。「まだ決まっていない」ということも、店頭でスタッフに相談するときの大切な情報になります。

アコギのボディの大きさは、どう違うの?

アコギのボディは大きく、「大きめ」「中くらい」「小さめ」に分けて考えると整理しやすくなります。大きいほど豊かな音量が出やすく、小さいほど抱えやすい、という方向の違いです。

かなで

かなで
ボディが大きいほうが、ちゃんと鳴るんですよね? わたしは小柄なので、大きいと抱えにくそうで心配です。
鹿島音緒

鹿島音緒
そこは「どっちが上」って話じゃないんだよ。大きいのは大きいなりの良さがあるし、小さいのは抱えやすさがある。誰にとってどっちが合うか、だな。
ボディの大きさ 特徴 向きやすい人・使い方の例
大きめ(ジャンボと呼ばれる形など) 大きなボディで、ジャカジャカとかき鳴らす演奏に向く音の出方 強めにコードをかき鳴らしたい方。ただし抱えるときに大きさを感じやすい
中くらい(ドレッドノートと呼ばれる形など) 世界的に一般的な大きさとされ、メロディ弾きにも伴奏にも合わせやすい まだ弾き方が決まっていない方、いろいろ試したい方
小さめ やや繊細な音。体に沿わせやすい 小柄な方、手が小さめの方、繊細な音を鳴らしたい方
エレアコ(アンプにつないで音を大きくするタイプ) アンプで音量を作ることが前提。アンプにつながなければ、ボディの大きさによっては音が小さいこともある 人前で弾く予定がある方。アンプなしなら夜も周囲を気にしにくい、という面もある

身長150cm前後の方が「大きなボディは抱えにくそうだけれど、小さいと鳴らないのでは」と迷う方もいます。その場合は、中くらいより一回り小さいボディが候補に上がることがあります。音量が小さめなのは確かですが、屋外で大きな音を出す使い方でなければ、足りなく感じにくいとも言われます。

ただし、これもひとつの考え方です。抱え方や腕の長さは人によって違うので、実際に構えてみて、無理なく座れるか・立てるかを確かめるのが確実な方法のひとつです。

鹿島音緒

鹿島音緒
サウンドホール(ボディの穴)の形もいろいろあるぞ。丸いのが多いけど、ほかの形もある。見た目と音、両方に関わる部分だから、店でいろいろ見比べてみるといい。

エレキは、ボディより何を見て選ぶの?

エレキギターは、ボディの大きさだけでなく、「ピックアップの種類」や「アンプとの組み合わせ」も音の個性に関わる楽器です。アコギと違って、エレキは単体では小さな音しか出ません。アンプにつないで、はじめて楽器として鳴るものと考えてください。

ピックアップのタイプ 音の傾向 向きやすい人・使い方の例
細身のシングルコイルを複数載せたタイプ シャープでクリアな音。ピックアップの組み合わせで、いくつかの音色を切り替えられる 歯切れのよい音や、いろいろな音色を試したい方
シングルコイル2本分ほどの大きさのハムバッカーを載せたタイプ パワフルで太い音 厚みのある音を鳴らしたい方
かなで

かなで
エレキは、ギター本体のほかにアンプも要るんですね。そこまで考えるのは、はじめてだと大変そうです…。
鹿島音緒

鹿島音緒
だから店で相談するのが早いんだ。アンプもギターと同じで、ひとつの楽器みたいなもんだ。弾きたい音楽と置く場所を伝えれば、どんな組み合わせがあるか教えてもらえる。

エレキを選ぶときは、ギター本体だけでなく、音を出す場所でアンプの音量が出せるかも考えておくと、あとから困りにくくなります。ギターとアンプをつなぐコードなど、そろえるものがあるので、一式で相談すると安心です。

エレキの中には、ボディ側にボリューム(音量)やトーン(音色)のつまみがあります。つまみを下げると音量だけでなく音色も変わるので、試奏のときは最初につまみの位置を確かめておくと、比べやすくなります。

「弦高」って何? 弾きやすさとどう関係するの?

弦高とは、弦と指板(ゆびいた。弦を押さえる板)のあいだの高さのことで、これが高すぎると押さえるのに力が要り、低すぎると弦が震えて「ビビる」音が出やすくなります。弾きやすさを大きく左右する、身近な数字です。

かなで

かなで
弦高、って、ちゃんと測れるものなんですか? 店で見るだけでわかるものなんですか?
鹿島音緒

鹿島音緒
測るときは、弦を押さえずに12フレット(ネックの真ん中あたりの金属の線)の位置で、フレットの頂上から弦までの隙間を見る。目安はあるけど、機種で前後するから、数字より「自分が弾いてどうか」が大事だな。
ギターの種類 弦高の目安(12フレット付近) 補足
アコギ 1弦で約2.0mm、6弦で約2.5mm 機種で多少前後する。低くしすぎると弦がビビりやすくなる
エレキ(ストラトタイプの出荷目安の例) 1弦で約1.5mm、6弦で約2mm これも目安。最終的には、弾く人が気持ちよく弾ける高さに調整する

表の数字はあくまで目安です。ここで大切なのは、弦高には「ちょうどよい高さ」があり、高すぎても低すぎても弾きにくくなるということです。

弦高が高いと、弦を押さえるために必要な力が増えます。力が必要になると、指が痛くなったり、練習が続けにくくなったりします。反対に、低くしすぎると、音が途切れたり、ビビりやすくなったりします。弾きやすさと音の両方が保てる範囲に、調整で落ち着かせていくのが基本です。

新品なら、買ってすぐ弾きやすいの?

新品でも、買ってすぐ弾きやすいとは限りません。価格の高い・安いに関わらず、出荷時の状態が100点満点とは言い切れないのが、楽器の難しいところです。

鹿島音緒

鹿島音緒
新品だから弾きやすいってわけでもないんだ。フレットの高さには、出荷の時点でわずかなばらつきがあることも多いんだ。だから、買ったあとに調整して弾きやすくしていく考え方もある。
かなで

かなで
えっ、そうなんですか! じゃあ、弾きにくいなって思っても、自分が下手だからとは限らないんですね。

弾きにくさには、いくつか原因が重なっていることがあります。

原因 どうなるか
弦高が高い 押さえる力が増え、弾きにくさにつながる
ネックの反り(順反り) ネックが起き上がるように反ると、弦高が高くなる。湿度や温度、弦の張力でも変化する
弦の太さ(ゲージ) 弦が太いほど張りが強くなり、押さえるのにより多くの力が必要になる
フレットの高さのばらつき 部分的にビビりが出る。長く弾くとフレットが減って起こることもある
ナットの高さ 高すぎても低すぎても、弾きやすさや音に影響する

この表を見て、「全部自分で見分けるのは難しそう」と感じた方も多いと思います。その感覚は自然です。見分けるのが難しいからこそ、試奏で気になったことを、そのままスタッフに伝えるという使い方が役に立ちます。

弾きにくいとき、弦高は自分で直していい?

弦高の調整は、ネックの反りや、サドル・ブリッジといった部品に手を入れる作業になるため、最初のうちは店に相談するのが安心です。自分でやってよいことと、相談したほうがよいことを分けて考えてみましょう。

分類 内容
自分で確認してよいこと 弦を押さえずに、12フレット付近で弦と指板の隙間を見る。1フレット付近と高いフレットで、押さえやすさが違わないか確かめる。ビビる場所がないか、音を出して聞く
店に相談したいこと ネックの反りの調整、サドルを削る・高さを変える作業、ナットの調整、フレットのすり合わせなど。やり直しがききにくい作業や、部品の交換を伴うもの
鹿島音緒

鹿島音緒
サドルを削るのは、削ったら元に戻せないからな。順番も大事で、まずネックの状態を整えてから、最後にサドルで高さを決める。手探りでやると、うまくいかないこともある。気になったら、持ち込んで相談してくれ。

天理楽器では、修理・調整は持ち込みで対応しており、郵送でのご相談も可能です。弾きにくさの原因が弦高なのか、ほかの部分なのかを、実物を見てもらって確かめるのが近道です。

試奏では、どこを見ればいい?

試奏では、「構えやすさ」「押さえやすさ」「音量と音色」「ビビりの有無」の4つを順に確かめると、比べやすくなります。音のよしあしだけで決めず、弾きやすさも一緒に見るのがポイントです。

かなで

かなで
試奏って、はじめてだと何を弾いたらいいのか分からなくて、緊張しそうです…。上手に弾かないといけないですか?
鹿島音緒

鹿島音緒
上手に弾く必要はまったくない。コードを1つ鳴らすだけでも、ネックを握ったり、弦を押さえたりして、分かることはたくさんある。何本か同じように弾いて比べるのがコツだな。
順番 見るところ 確かめ方の例
1. 構えやすさ 座って、立って、無理なく抱えられるか 座ったときに、ボディのくぼみを太ももに乗せて、ネックが傾きすぎないか。立つなら、ストラップを付けてもらって確かめる
2. ネックの握り 手に収まる太さ・形か ネックを軽く握り、親指を添えて、無理な力が入らないか
3. 押さえやすさ 弦を押さえる力の入り具合 低いフレットと高いフレットの両方で、同じコードや音を押さえ、指の痛さや押さえにくさを比べる
4. ビビり 音がびりびりと滑らないか 1本ずつ弦を鳴らし、ビビる場所がないか耳で確かめる
5. 音量・音色 弾きたい音楽に合うか、置く場所で使えるか アコギは強弱をつけて弾いてみる。エレキは、自分が使うつもりに近い音量で、アンプから音を出してもらう
6. 見た目と気分 手に取って、弾きたくなるか 色や形も大切な要素。続けるうえでの気持ちに関わる

同じ種類のギターを何本か並べて弾くと、押さえやすさや音の違いが分かりやすくなります。1本だけを弾いて決めるより、比べながら「これは弾きやすい」「これは指が疲れた」と感じたことをメモしておくと、あとで振り返りやすくなります。

試奏のときに、スタッフへ伝えるといいことは?

「何を弾きたいか」「体格や手の大きさで気になること」「弾く場所」を、そのまま伝えるだけで十分です。専門的な言葉は使わなくて大丈夫です。

伝えること 伝え方の例
弾きたい音楽 「弾き語りがしたいです」「バンドで弾きたいです」
体格・手の大きさ 「小柄で、大きなボディは抱えにくいかもしれません」「手が小さめです」
弾く場所・時間帯 「夜に自宅で弾くことが多いです」「人前で弾く予定があります」
弾いて気になったこと 「指が痛くなりました」「ビビる音がしました」「ここが押さえにくいです」

天理楽器の店舗では、各楽器の専門スタッフが、試奏やご相談に対応しています。店舗は奈良・京都・大阪にあり、一覧は店舗一覧のページで確認できます。取り扱いの有無や在庫、価格などは、お近くの店舗にお問い合わせください。

条件が違うと、考え方はどう変わる?

同じ「初めてのギター」でも、体格や弾く環境が違えば、見るところの優先順位が変わります。代表的な例を表にまとめました。これも決めつけではなく、考え方の例です。

こんな条件のとき 先に確かめたいこと
小柄で、大きなボディが心配 中くらいより小さめのボディを含めて、構えたときの楽さを見比べる
夜に自宅で弾くことが多い 音量の出方。エレアコやエレキは、アンプなしや小さな音量で弾けるかを確かめる
人前や、バンドで弾く予定がある アンプにつなぐ前提の組み合わせ。必要な機器を一式で相談する
指の力に不安がある 弦高や、弦の太さ(ゲージ)による押さえやすさの違い。調整のご相談
左利き 左利き用のモデルは機種が限られ、店頭に本数が少ないことがある。事前に取り扱いを問い合わせる
お下がりのギターを使いたい 古い楽器はコンディションで弾きにくくなっていることがある。まず弾いてみて、必要なら調整を相談する
鹿島音緒

鹿島音緒
お下がりでも、調整すれば弾きやすくなることはあるぞ。だから、新しく買うか今あるのを使うかも、弾いてみてから考えればいい。慌てなくていいんだ。
かなで

かなで
なるほど…! 決めつけずに、自分の条件を伝えて、弾いて確かめるんですね。それなら、わたしにもできそうです。

買ったあと、どうやって続ければいい?

ギターは、買って終わりではなく、弦の交換や調整をしながら付き合っていく楽器です。弾きやすい状態を保つほど、練習が楽しく続けやすくなります。

弦の交換は、演奏頻度によって1〜3か月ごとが目安で、週1回以上弾くなら月1回の交換が理想とされています。奈良の夏は湿気が多く、冬は盆地特有の乾燥が厳しいため、木でできたギターは季節の変わり目に状態が変わりやすくなります。弦高やネックの様子が変わったと感じたら、早めに相談してください。

ギターを習うという選択肢もあります。天理楽器の音楽教室では、ギターは月3回・1回30分が定番です。独学で気づきにくいフォームの癖や、弾きにくさの原因を、講師と一緒に見直せるのが利点です。ギターを始められるのは、体格の面から、早くて小学校低学年(6〜7歳ごろ)からとなります。

よくある質問

初めてのギターは、アコギとエレキのどちらが向いていますか?
どちらが向いているかは、弾きたい音楽と弾く場所によって変わります。弾き語りなど、ギター単体で気軽に鳴らしたい方はアコギ、バンドの音を出したい方はエレキを検討する、といった考え方があります。エレキはアンプも必要になるため、一式でご相談ください。
小柄でも、アコギは弾けますか?
弾けます。ボディの小さめなタイプは、小柄な方にも抱えやすいといわれています。大切なのは、実際に構えてみて無理がないかを確かめることです。腕の長さや座高によっても感じ方が変わるので、試奏で確認してください。
弦高は、低いほうが弾きやすいのですか?
低いほうが押さえやすくなる一方、低すぎると弦がビビりやすく、音が途切れたりノイズが出たりします。高すぎれば押さえる力が増えて弾きにくくなります。目安は、アコギで12フレット付近の1弦が約2.0mm、6弦が約2.5mmですが、最終的には弾く人が気持ちよく弾ける高さに調整します。
試奏のときに、上手に弾けないと恥ずかしいです。どうすればいいですか?
上手に弾く必要はありません。コードを1つ押さえて鳴らすだけでも、押さえやすさや構えやすさは分かります。弾き方が分からなければ、スタッフに「初めてです」と伝えてください。複数のギターを同じ弾き方で比べると、違いが見つけやすくなります。
買ったギターが弾きにくいときは、どうすればいいですか?
まずは、どこが弾きにくいのかを、できるだけ具体的に整理してみてください。「指が痛い」「ビビる」「高いフレットが押さえにくい」などです。そのうえで、弾いている状態でお店に相談すると、弦高やネックの状態を実物で確認してもらえます。調整で変わることもあります。
楽器を持っていなくても、ギターの体験レッスンは受けられますか?
はい。体験レッスンは無料・予約制で、およそ30分です。楽器の貸し出しがあるので、お持ちでなくても受けられます。通える曜日を伺ったうえで、実際に担当する講師で受けていただきます。体験のあとのご連絡は最小限です。

🎸 試奏・ご相談は店舗で、体験レッスンは教室で

弾きたい音楽や、体格・手の大きさで気になることを、そのままお伝えください。店舗の専門スタッフが、試奏とご相談に対応します。ギターを習ってみたい方は、無料の体験レッスンもご用意しています。

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制作:天理楽器