鍵盤があれば“ピアノ”?グランドと電子の違い

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ピアノと電子ピアノはどう違う? 絃葉のイラスト
かなで

かなで
絃葉さん、鍵盤がついていれば、全部「ピアノ」って呼んでいいんでしょうか? 電子ピアノもキーボードも、見た目はよく似ていますよね。
絃葉

絃葉
まず、鍵盤が並んでいることと、ピアノであることは別のお話です。楽器の分け方としては、弦を張って生の音を響かせるグランドピアノとアップライトピアノを、本来の「ピアノ」と呼びます。電子ピアノやキーボードにも、それぞれに良さがあります。違いを順にご一緒に整理しましょう。
かなで

かなで
えっ、そういう分け方があるんですね…! 家にあるのがキーボードでも、習い事は始められますか?
絃葉

絃葉
はい、その点も後半でお話しします。楽器選びのご相談は、お店でお受けしていますので、お気軽にお越しください。

「ピアノを習ってみたいけれど、家にあるのはキーボード」「実家に電子ピアノがあるけれど、これで始めても大丈夫かな」。習い事を考えはじめると、こんな疑問が浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。名前が似ていて、鍵盤の見た目もそっくりなので、迷うのは自然なことです。

この記事では、読者のみなさまが疑問に思いやすい順に、「ピアノと呼べる楽器はどれか」「4種類の鍵盤楽器の違い」「調律と音量の話」「楽器の選び方の考え方」「最初に出会う楽譜のしくみ」「天理楽器の音楽教室の始め方」をたどっていきます。特定の機種をおすすめする記事ではありません。選ぶときの考え方の整理としてお読みください。

鍵盤がついていれば、すべて「ピアノ」と呼べるの?

楽器の分類では、弦を張って生の音を響かせる、グランドピアノとアップライトピアノが、本来の「ピアノ」です。電子ピアノやキーボードは、鍵盤を備えた別の種類の楽器として区別されます。

理由は、音の出し方にあります。グランドピアノとアップライトピアノは、内部に弦が張ってあり、弦が震えて音になります。そのため、定期的に調律をして音の高さを整える必要があります。一方で、弾き方によって音色が変わり、強さや響きの細かなニュアンス、表情をつけられる点は、生の音を楽しめる大きな魅力です。

電子ピアノとキーボードは、電気を使って音を出す楽器です。どちらがよい、どちらが劣っているということではなく、仕組みが違うので、得意なことも違います。まずは4種類を、ひと目で比べてみましょう。

種類 音の出し方 特徴
グランドピアノ 弦が横(床と水平)に張ってある ピアノの本来の姿。広い強弱の幅、なめらかな音色、豊かな響きと表現力をもつ
アップライトピアノ 弦が縦(床と垂直)に張ってある 縦型でコンパクト。一般家庭や学校に広く普及している
電子ピアノ 打鍵(鍵盤を押す動作)を電子的な信号に変え、スピーカーから音を出す 音量調節ができ、ヘッドフォンを使って演奏できる
キーボード 電気を使って音を出す 軽量でコンパクト。持ち運びがしやすい。機種によって特徴はさまざま

グランドピアノとアップライトピアノは弦が震えて音になり、電子ピアノは打鍵を電子的な信号に変えてスピーカーから音を出します。この違いが、調律の要不要や音量の調節にも関わってきます。

ご自宅の環境やお気持ちに合わせて、それぞれの特徴を知ったうえで選ぶことが大切です。

グランドピアノとアップライトピアノは、何が違うの?

大きな違いは、弦の張り方です。グランドピアノは弦が横に、アップライトピアノは縦に張ってあります。この違いから、楽器の形や大きさ、置き場所の考え方が変わってきます。

グランドピアノは、なぜあの形をしているの?

グランドピアノは、ハープを寝かせているかのように、弦が床と水平に張ってあります。美しい流線型の形には、理由があります。弦の長さをおさめるためと、ムラのない音色をつくるという、音響学的な理由によるものです。形のかっこよさだけでなく、音色のための工夫が詰まっているのは、興味深い点です。

  • 弦が横(床と水平)に張ってある
  • 指の動きを、とても反応よくとらえるつくり
  • 広い強弱の幅、なめらかな音色、豊かな響きと表現力
  • コンサート用から家庭用まで、さまざまなサイズがある

鍵盤の数は88個です。

アップライトピアノは、なぜ家庭に広まっているの?

アップライトピアノは、弦が縦(床と垂直)に張ってあり、縦型でコンパクトにまとまっています。グランドピアノに比べて購入しやすい価格であることも重なり、一般家庭や学校に広く普及しています。鍵盤の数は、グランドピアノと同じく88個です。

また、中央のペダルの働きも、グランドピアノとは異なります。アップライトピアノの中央のペダルは、ハンマーと弦のあいだに薄いフェルトをかませて、音量を大幅に下げられる仕組みです。近隣に配慮したいときに役立つ機能です。

項目 グランドピアノ アップライトピアノ
弦の張り方 横(床と水平) 縦(床と垂直)
鍵盤の数 88個 88個
中央のペダル アップライトとは機能が異なる ハンマーと弦のあいだにフェルトをかませ、音量を大幅に下げる
広がり コンサート用から家庭用まで 一般家庭や学校に広く普及

電子ピアノは、どんな楽器で、何ができるの?

電子ピアノは、打鍵を電子的な信号に変え、スピーカーから音を出す電子楽器です。グランドピアノやアップライトピアノとは、音を出す仕組みが大きく違い、弦が震える生の音を楽しむことはできません。

その代わりに、いくつもの利点があります。アップライトピアノよりさらにコンパクトで、音量を調節でき、ヘッドフォンをつけて演奏できます。価格が安いことも利点で、住宅の事情や経済的な事情から、電子ピアノを選ぶ方も多くいらっしゃいます。

  • 電源がないと音が出ません
  • 基本的には弦は張られておらず、調律の必要もありません
  • 音色は生の音ではなく、録音された音源などが使われています
  • ピアノらしい音色やタッチを再現する技術は、日々進化しています
  • 鍵盤の数は、88鍵が一般的です

音量調節とヘッドフォンの使用ができる点は、集合住宅や夜の練習で心強いポイントです。ご自宅の状況に合わせて、検討してみてください。

キーボードは、電子ピアノと何が違うの?

キーボードも電気を使って音を出す楽器で、軽量でコンパクトなので、気軽に持ち運べることが利点です。鍵盤の数は61鍵や76鍵などさまざまで、音色のバリエーションが多いもの、初心者やお子さま向けに鍵盤が光るものなど、機種によって特徴がまちまちです。

注意しておきたい点が二つあります。まず、ペダルがついていないものも多く、ペダルを使いたい場合は、別途購入することになります。次に、ピアノの代わりに購入する場合は、鍵盤の数が極端に少ないものは避けたほうがよいでしょう。

項目 キーボードの特徴
鍵盤の数 61鍵、76鍵などさまざま
特徴 音色のバリエーションが多いもの、初心者やお子さま向けに鍵盤が光るものなど、機種によってさまざま
ペダル ついていないものも多い
選ぶときの注意 ピアノの代わりに購入する場合は、鍵盤数が極端に少ないものは避ける

なお、天理楽器の音楽教室では、キーボードのレッスンが可能です。一方で、エレクトーン(電子オルガン)は教えていません。

ピアノの調律は、どのくらいの頻度で必要なの?

グランドピアノとアップライトピアノの調律は、年に1〜2回が目安です。これは奈良の夏の湿気や冬の乾燥を考慮した目安で、新品の場合や、環境の変化が大きい場合は、回数を増やすのが望ましいと考えられています。

理由は、先ほどお話ししたとおり、弦が張ってある楽器だからです。調律をして音を整えることで、美しい音を保てます。反対に、電子ピアノやキーボードは、基本的に弦が張られていないので、調律の必要はありません。

楽器 調律
グランドピアノ・アップライトピアノ 必要(年1〜2回が目安)
電子ピアノ・キーボード 基本的に不要

調律についてご不明な点があるときは、天理楽器の店舗にご相談ください。

夜や集合住宅で練習するときは、どんな工夫があるの?

音量に配慮できる仕組みは、楽器によって違います。アップライトピアノには中央のペダルがあり、電子ピアノには音量調節とヘッドフォンがあります。

楽器 音量に配慮するための機能
アップライトピアノ 中央のペダルで、ハンマーと弦のあいだに薄いフェルトをかませ、音量を大幅に下げられる
電子ピアノ 音量調節ができる。ヘッドフォンを装着して演奏できる

住宅の事情や生活の時間帯によって、無理なく続けられる環境は人それぞれです。楽器選びのご相談は、お店でお受けしています。

楽器を選ぶとき、自分に聞いてみるとよい質問は?

置き場所・音量・音色や響き・お手入れの4つが、選ぶときの目安の一例です。ここまでの内容をもとにした目安ですので、気になる点はお気軽にご相談ください。

  1. 置き場所:縦型でコンパクトなアップライトピアノか、さらにコンパクトな電子ピアノか、持ち運べるキーボードか。置く場所に合うかを考えます
  2. 音量:夜や集合住宅で弾く時間が多いか。音量調節やヘッドフォンの使用が必要かを考えます
  3. 音色や響き:生の音(弦が震えて鳴る音)を楽しみたいかを考えます
  4. お手入れ:グランドピアノやアップライトピアノの場合、定期的な調律を行えるかを考えます

四つの質問に正解があるわけではありません。優先したい順番は、人によって違います。楽器選びの最終的なご相談は、お店でお受けしています。

かなで

かなで
なるほど…! 音量と置き場所を先に考えると、選びやすそうです。楽譜のほうも、ピアノを始める前に知っておいたほうがいいですか?
絃葉

絃葉
全部を覚えてから始める必要はありません。ただ、最初に出会いやすい記号を知っておくと、楽譜が少し身近になるかもしれません。次に、そのいくつかをご紹介しましょう。

鍵盤と五線譜は、どう対応しているの?

五線の上にいくほど高い音、下にいくほど低い音を表します。楽譜の上の音と、鍵盤、そしてドレミを一つずつ結びつけて確かめていくと、読み方が身につきます。黒い鍵盤の音を表すときには、#(シャープ)とb(フラット)が使われます。

記号 意味 弾き方の目安
#(シャープ) 音を半音上げる 右上の黒鍵を弾く。ない場合は右隣の白鍵を弾く
b(フラット) 音を半音下げる 左上の黒鍵を弾く。ない場合は左隣の白鍵を弾く
ナチュラル 変化した音を、もとの高さに戻す もとの音を弾く

音符の長さは、どうやって決まるの?

音の長さの単位は「拍」です。4分音符は1拍、2分音符は2拍、全音符は4拍です。音を鳴らさない部分は休符で表し、休符にも長さがあります。

そこに、長さを変える記号が加わります。代表的なものは次の三つです。

記号 意味 たとえば
付点 もとの音符に、その半分の長さを足す 4分音符(1拍)に付点が付くと、半分の0.5拍を足して1.5拍になる
タイ タイでつながれた音符同士の長さを足す 2分音符(2拍)と4分音符(1拍)がつながれると、3拍になる
3連符 たとえば、4分音符を3等分する音符 1拍の中に、同じ長さの音が3つ入る

はじめは数えるのに戸惑うかもしれませんが、指で拍を刻みながら数えると、すこしずつ慣れていきます。分からないときは、そのまま講師に質問してみてください。

楽譜の「くり返し」には、どんな記号があるの?

楽譜の同じ部分をくり返すときは、記号を使ってまとめて書くことがあります。主なものを並べます。

記号 意味
リピート記号 はさまれた部分をくり返して演奏する。くり返しの始まりを示す記号がない場合は、曲のはじめからくり返す
1かっこ・2かっこ 1回目は1かっこ、2回目は2かっこを演奏する(くり返した部分の終わり方が変わる)
ダ・カーポ(D.C.) D.C.まで演奏したら、曲のはじめに戻ってくり返す
ダル・セーニョ(D.S.) D.S.まで演奏したら、セーニョ(記号)の位置まで戻ってくり返す
フィーネ(Fine) D.C.やD.S.でくり返したあとは、曲の終わり、または「Fine」と書かれたところまで演奏する
コーダ to Codaという記号があれば、コーダの位置へ飛ぶ

楽譜には、ほかにもさまざまな記号が使われます。最初は難しく感じても、少しずつ慣れていけるはずです。分からない記号に出会ったら、そのまま講師に質問してみてください。小さな疑問も、気軽に声に出していただければと思います。

音楽教室には、何歳から通えるの?

ピアノやリトミックは3歳から始められます。ほかの楽器には、体格の面での目安があります。

科目 始められる年齢の目安
ピアノ・リトミックなど 3歳〜(科目による)
バイオリン 分数サイズの楽器があり、幼児から可能
ギター 小学校低学年(6〜7歳)ごろ〜
フルート 小学3・4年生ごろ〜
サックス 小学5・6年生ごろ〜

音大卒、専門学校卒、現役の演奏家など、本格的な技術を持つ講師が指導します。初心者・お子さま向けから、資格やコンクールの対応まで、幅広いコース設定があります。発表会やコンサートへ出演する機会も、定期的にご用意しています。大人になってから始める方も、シニアの方も、お通いいただけます。

天理楽器の音楽教室は、どこにあるの?

奈良県・京都府・大阪府に、全部で9校あります。

府県 教室
奈良県(6校) 奈良校/橿原校/生駒校/香芝校/イオンモール大和郡山校/西大和校
京都府(2校) イオンモール京都校/京田辺校
大阪府(1校) 富田林校

開講している科目は全体で52科目です。校ごとの科目数は、公式サイトの各校ページでご確認いただけます。西大和校と京田辺校は教室のみで、受付は、西大和校は香芝校、京田辺校は京都校で行っています。

レッスン日の振替について、知っておくことは?

生徒様のご都合によるレッスン日の振替は、行っていません。決まった曜日・時間に通っていただくことで、「音楽のある暮らしのリズム」をつくり、上達につなげていただくためです。

上達には、毎日の少しの時間の繰り返しが大切です。レッスンの日を「この曜日、この時間は音楽の時間」と暮らしのリズムに組み込み、毎回のレッスンを楽しみにしていただけるようにすると、練習のペースが自然に保たれます。続けるほど楽しく、上達のリズムをつくることができます。通える曜日は、体験レッスンのときにお伺いします。

天理楽器の体験レッスンは、どんな流れ?

体験レッスンは無料・予約制で、全体でおよそ30分です。最初に顔合わせとヒアリングが10分ほど、実際のレッスンが20分ほどです。楽器の貸し出しもあります。

  • 体験は「通える曜日」をお伺いしたうえで、実際に担当する講師で受けていただきます
  • 体験で受けた講師が、そのままレッスンを受け持ちます(曜日が変わる場合は、別の講師になることがあります)
  • 体験後のご連絡は、最小限です

ご自宅に電子ピアノやキーボードがあっても、なくても、体験レッスンは受けられます。楽器選びのご相談は、お店で承っています。

楽器の種類や楽譜の記号は、知っておくと、ピアノの世界が身近に感じられるかもしれません。けれども、全部を覚えてから始める必要はありません。気になったことをひとつずつ、講師やお店に質問しながら、楽しく知っていけばよいのです。お気軽にお越しください。

絃葉

絃葉
楽器の種類を知ると、選び方も見えてきます。まずは体験で、鍵盤に触れてみてください。
かなで

かなで
はい! 家のキーボードの鍵盤の数も、数えてみます!

よくある質問

グランドピアノとアップライトピアノの違いは何ですか?
弦の張り方が違います。グランドピアノは弦が横(床と水平)に、アップライトピアノは縦(床と垂直)に張ってあります。アップライトは縦型でコンパクトなため、一般家庭や学校に広く普及しています。どちらも鍵盤は88個で、定期的な調律が必要です。
電子ピアノは、調律が必要ですか?
基本的に必要ありません。電子ピアノは打鍵を電子的な信号に変えて、スピーカーから音を出す楽器で、基本的には弦が張られていないためです。音量調節やヘッドフォンの使用ができる点も特徴です。一方、グランドピアノやアップライトピアノは、定期的な調律で音を保ちます。
ピアノの調律は、どのくらいの頻度で必要ですか?
年に1〜2回が目安です。奈良の夏の湿気や冬の乾燥を考慮した目安で、新品の場合や環境の変化が大きい場合は、回数を増やすのが望ましいです。気になるときは、天理楽器の店舗にご相談ください。
天理楽器にキーボードのレッスンはありますか?
天理楽器の音楽教室では、キーボードのレッスンが可能です。ピアノの代わりにキーボードを購入する場合は、鍵盤の数が極端に少ないものは避けたほうがよいでしょう。楽器選びのご相談は、お店で承っています。
エレクトーン(電子オルガン)のレッスンはありますか?
天理楽器の音楽教室では、エレクトーンは教えていません。キーボードのレッスンは可能です。習ってみたい楽器がある場合は、体験レッスンのお申し込みの際に、お気軽にご確認ください。開講している科目は、全体で52科目です。
ダ・カーポとダル・セーニョは、どう違いますか?
ダ・カーポ(D.C.)は、D.C.まで演奏したら曲のはじめに戻ってくり返します。ダル・セーニョ(D.S.)は、D.S.まで演奏したら、セーニョ(記号)の位置まで戻ってくり返します。どちらも、くり返したあとは、曲の終わり、または「Fine」と書かれたところまで演奏します。
楽器を持っていなくても、体験レッスンを受けられますか?
はい、体験レッスンでは楽器の貸し出しがあります。体験は無料・予約制で、およそ30分です。通える曜日をお伺いしたうえで、実際に担当する講師で受けていただきます。楽器選びのご相談は、お店で承っています。

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制作:天理楽器